業界を知り、企業を知り、そして比較する。
その積み重ねが、あなたの自信となり、社会人としての土台をつくります。
「どこを受ければいいの?」「企業研究って、何を調べればいいの?」
迷うのは、本気で考えている証拠です。
迷いながらでも大丈夫。その先には、ちゃんと道があります。
業界研究・企業研究の進め方を、具体例とともに整理していきましょう。
勘違いしてる学生も多いので、はっきり言っておきます。
ビビッとくる企業は“降臨”しません。恋愛じゃないんだから一目ぼれもありません。
本命だけ!なんて律儀にならないでください。就職サイトを見ているだけ、ブックマークしているだけでは何も始まりません。
勇気をもって、エントリーボタンをぽちっとしてください。
大学受験の時は、偏差値を元に合格の確率まで見えていました。
第一志望、第二志望、すべり止め…3つも見つければ受験戦略は完了。AOや推薦で早いうちに決めることもできました。
でも、就活戦略はそうはいきません。模試はないので偏差値も確率も出ません。絶対受かる「推薦」も、今や理系大学院ですらほとんどありません。
大学受験の時の偏差値に一番近いのが「先輩の就職先」です。自分と同じ大学に通う人なら入れる可能性が高い会社ということです。
ただし、先輩の就職先一覧ではコネ、スポーツ枠、語学や資格などの詳細までは分かりません。必ず入れるとは限りませんが、十分参考になるはずです。
企業研究しようとインターネットを見ていたら、就活スレッド、噂、評判、口コミ、退職した人の話…を読み続けて時間が過ぎてしまった…。
「ブラック企業」なんて書き込みを見てしまい、その会社を受けたい気持ちがなくなってしまった…。
なんてことのないように。噂の底なし沼にはまることなく、時間をかけずに効率よく企業研究をしましょう。
企業研究って、何をどう研究すればいいの?答は簡単、「企業が言われたら嬉しい言葉を探すこと」、これが企業研究です。
志望動機に書いたり、面接で話したりするために企業研究しているのです。
企業に面と向かって言えない悪口、陰口を調べても使えません。時間のムダです。
企業のIR情報や同業比較にてついて、生成Aiに聞けばサクサク教えてくれる時代だからこそ、表面的な比較にとどまらず、自分の目で“小さな違い”を発見する力が価値になります。
情報は誰でも取れる時代。違いを感じ取るセンサーを自分で磨くことが、社会人として仕事をしていくのに必要な力でもあります。
「商品情報」と主力製品のカテゴリーを並べて比較すると、これだけの共通点と違いが見えてきました。
興味深いのは「菓子」と「おかし」の表記の違いです。
森永製菓は、「キャラメル」と「キャンディ」を分けているところにその歴史と誇りを感じます。アンケートで「弊社の商品で好きなのは?」と聞かれて「キャンディー」と書いたら減点でしょう。
明治はロゴに親子の姿を重ねただけあって、子どもを意識してひらがなで「おかし・アイス」と表記しています。志望動機で×「世界中に『お菓子』を届けたいです」と書いたら減点は確実でしょう。
たかが表記ですが、この違いは、彼らのアイデンティティと言っても過言ではありません。
同じ業界の複数の企業を比べて、それぞれの強みや理念、立ち位置を知った上で、「この業界、複数社ある中でも御社でなければならない」と語れるようにするためにするのが同業比較の目的です。
(森永製菓)1899年創業の長い歴史をもつ御社でこそ~
(明治)8つの幅広い商品カテゴリーを持つ御社でこそ~
と言えるように同業比較をするのです。
業界の動向(過去から現在まで)
市場がどこからどこに、どのくらいの規模で変化しているのか、規制や制度の影響、世界動向の影響、
最新トレンド(現在から未来へ)
DX、AI、脱炭素など、その業界を揺さぶっている“今の波”をおさえるのが業界研究のコツです。
採用情報だけでなく、IR情報から統合報告書 も見てください。
投資家向けに業界の動向、強み、ビジョン、課題がわかりやすく書いてあるのでおススメです。
・総合商社は「資源・インフラ投資+事業会社経営」にシフト。
・専門商社はニッチ分野で強みを発揮。
派手に見えて、地道な調整と投資判断がカギを握る世界。
◎「この分野で新しいビジネスを仕掛たい」と言いたい。
・銀行はネットバンキングやキャッシュレスで店舗縮小。
ビジネスマッチングや事業継承サポートに力を入れる。
・証券はAI取引・ネット証券が主流。個人投資家が増加傾向。
・保険は高齢化で需要拡大、デジタル化や少子化で構造変化中。
◎金融業界に興味を持った「きっかけ」を具体的に言いたい
モノづくり大国日本において製造業はGDPの約3割を占める基幹産業。
開発力、技術力を基盤に、海外生産など想像以上にグローバルに展開。
IoTやAIなど、先端技術を活用したスマートファクトリー化が進む。
◎技術や知恵を結集し、社会に形として残る価値をつくりたい、と語りたい。
金融、決済、コンテンツ配信、クラウド、アプリ、融合がすすむ。
・ITはクラウド、アプリ、システム開発など成長産業。スピード重視で、スタートアップ企業の参入も多い。
・通信は5G/6G、光回線、基地局、IoTインフラなどつなぐ基盤を提供。社会インフラとしての責任が大きい。
◎生活の“基盤”と“便利さ”の両方を創り出す。新しい社会インフラを担いたい、と言いたい。
・電力:再生可能エネルギーや脱炭素政策で、電源構成のシフトが進行中。
・ガス:競争激化。LNGや水素など次世代エネルギーへの投資が加速。
・鉄道:訪日観光客で利用は増加。鉄道システムの輸出も注視したい。
・航空:サステナビリティへの取り組みが加速。LCCとの競争も続く。
・物流:EC拡大で需要増大。自動化(ドローン・自動運転)実験が進む。
◎“当たり前の日常”を支えることに喜びを感じ、安心や便利さを提供する仕事で力を発揮したい、と言いたい。
・デベロッパーは、都市部のオフィスや商業施設の建て替え、再開発プロジェクトが増加。
・不動産仲介・管理は、IT・アプリを活用したオンライン内見や契約が増加。
・ゼネコンは海外インフラ案件や大型公共事業で収益を確保。
◎街・暮らし・未来をつくり、残す誇りを感じたい、と言いたい。